攻撃的な馬への対応方法
 馬の行動にどう対処すれば良いか知りたくてメールしました。知りたいことは2つです。
 最近ずっと同じ馬に乗っています。その馬は気は小さいのに怒りっぽく、他馬に対しては喧嘩早い性格です。乗ってから前に出そうと脚を使うだけで、機嫌の悪いときは耳を絞り、前に出ずに何かしようとフワフワした感じになります。(尻っぱねの準備をしている感じ)
 脚を使って前に出ないので鞭を軽く使うのですが反応がありません。仕方なく少し強めに使うと尻っぱねをします。(落馬するほどのものではないのですが)そこで強く鞭をビシッと入れると、ビックリして素直に動くようになるのですが、その強い鞭に対して耐性ができつつあるようで困っています。そういうときにどういう対応をすれば良いのか教えて下さい。
 それともう1つ。他の馬が馬場にいると、すれ違うたびに耳を絞って何かしそうになります。今まではなんとか大丈夫だったのですが、今日は他馬にお尻を向けて蹴る仕草をしてしまいました。(なんとか当たらずに済みましたが)思わず馬上から「こらっ!」と叱ったのですが、それ以上のことはしませんでした。そういうときはどう対処したら良いのでしょうか?
 以上2点です。どうぞよろしくお願いします。

(50歳・女性・乗馬歴5年・400鞍)
 その馬は人に乗られることが不利益で不愉快だと思っているので、乗り手に都合の悪い行動をするのです。(馬の性格の問題ではありません)口を引っ張られたり、背をドスンドスン押されたり、無理な回転を要求されたりといったことを繰り返ししているうちに、馬は人を乗せるのを嫌がるようになっていきます。背が痛んでいるかも知れません。
 皆が馬の負担にならない乗り方ができれば一番良いのですが、誰にでもできる有効な方法があります。馬を良く誉めてあげることです。常歩をしたら愛撫、停止をしたら愛撫というように、少しでも乗り手の要求に答えたら誉めてあげます。やむをえず鞭を使って、従ったときには必ず誉めてあげましょう。そして、馬に語りかけながら乗りましょう。(それでいいよ、それはだめだよ、いい子だよ・・・)
 皆がそうしたことを心掛けながら乗っていけば、少しずつ心を開いて、人に乗られることを嫌がらなくなるでしょう。「北風と太陽」の話のとおり、閉じてしまった馬の心を開くのは鞭ではなく愛情です。まずあなたから始めてください。

(ジョーバ博士)


戻る