馬の種類によって、暑さに強い弱いはありますか?
 馬は暑さに弱いそうですが、馬の種類によって暑さに強い弱いはあるのですか?

(27歳・男性・乗馬歴1年)
 その馬の種類の原産地の気候の違いによって多少の差はあると思います。例えばアラブ種などは比較的暑さに耐えられるのではないでしょうか。また、後天的な環境にも影響されます。寒い地方で生産された馬は、一年目は暑さの弱いのですが、年数が経つに従って,耐えられるようになってきます。
 ただ、日本の夏の暑さであれば、安静な状態では健康に影響する程ではありません。(もちろん日射の強い日に長時間放牧したり、風通しの悪い劣悪な馬房で管理したりすれば話は別です)
 問題は運動の仕方です。真昼の最も暑い数時間は運動を避けたほうが良いでしょう。そして乗り手は馬の状態を正確に把握して、運動をしなければなりません。発汗が多い、呼吸が荒いなどの症状がみられたら、ただちに運動を中断して休ませなければなりません。極端な場合には、馬装をはずし体に水をかけて冷やし、馬房で休ませる必要があるかもしれません。
 ちなみに馬の安静時の心拍数は30〜35ですが、激しい運動をすると200を超えることもあります。それだけ多量の血液が体内を循環するわけですから、当然体温も上昇します。涼しい季節であれば、気温が体温を下げてくれますが、暑い時にはそれができませんので、乗り手が充分注意してあげる必要があるのです。

(ジョーバ博士)


戻る