手綱の使い方がよくわかりません。 |
手綱を緩めずに張っていると、どうしても手綱を引っ張ることになってしまい、馬が止まれの指示だと思って止まってしまいます。手綱を張ることと、手綱を緩めることを同時に行うのが難しいのですが、どうしたら良いでしょうか? (23歳・女性・乗馬歴30鞍) |
手綱を張ることと、手綱をゆずることを同時に(または交互に)行う必要はありません。馬になんらかの要求(回転や移行、頭けいの安定など)を伝えるのでなければ、拳はやわらかく一定に保持していればいいのです。 それではどうして手綱を引っ張ってしまうのでしょう? 地上で馬に乗っている姿勢で、ひもをどこかに縛って手綱を持つように両手で張って持ってリズムをとってみましょう。(軽速歩でも速歩でも駈歩でもかまいません)どうですか?ひもを引っ張ってしまうことも、逆にゆるんでしまうこともありませんね。それではどうして馬の上では,手綱がゆるんだり、引っ張ったりしてしまうのでしょう? 答えは簡単です。上体がリズムをとっている中で前後してしまうからなのです。(例えば、軽速歩をとるときに、立つときは前に、座るときは後ろにというリズムの取り方をしていませんか?) もう一度地上での動きを思い出してください。上下のリズムをとる時に、あなたの骨盤はどうなっていたでしょう。常に地面に対して垂直に起きていたはずです。一方馬の上では多くの人は座った時に骨盤が寝てしまいます。(いすに腰掛けた状態)それでは上下にまっすぐにリズムをとることはできていません。結果として上体は馬の動きに遅れて手綱を引っ張ってしまうことになります。 馬の上で、常に腰をはると同時に騎座で上体を安定させ、骨盤が起きた状態(地上に立った状態)を維持することを心がけて練習してください。(ちなみに日本人は欧米人に比べて骨盤を支える筋肉が一般的に弱いそうですので、ストレッチを含めて、努力が必要です) (ジョーバ博士) |